納税義務の承継について

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土地や住宅を保有していれば固定資産税が、前年度に一定以上の所得があれば住民税が課せられますが、そうした税金を納めないまま亡くなってしまった場合その税金はどうなるのでしょうか。

ここでは納税義務の承継について遺産を相続した場合と相続放棄した場合に分けてご紹介します。

遺産を相続した場合の納税義務の承継について

現金や預貯金、不動産などといった財産を相続した場合は納税義務も承継することになります。

単純承認による相続（被相続人の権利や義務を全て承継する）では納税義務も全て無制限に承継することになりますが、限定承認による相続の場合は相続によって得た財産を限度として納税義務が承継されます。

また相続人が複数いる場合は税金の未納分を法定相続分から算出した額をそれぞれ承継します。

納税通知書は相続人宛に送付されますが、相続人が複数いる場合は代表者を自治体に届け出る必要があり、届け出のない場合は自治体側が納税者を指定するケースもあります。

遺産分割協議がまだ終わっておらず相続人が決定していない時には相続人のうち誰かが立て替えて支払う、固定資産税の場合は不動産の維持管理費となることから遺産の中から支払うなど税金の種類によっても対応が異なってきます。

遺産の相続を放棄した場合の納税義務の承継について

何らかの理由で全ての相続人が相続を放棄し誰も遺産を承継する人がいない場合は、納税義務も承継されませんので納税義務もなくなります。

このケースでは家庭裁判所が発行している相続放棄申述受理通知書の写しやその他の必要書類を自治体に提出しなければなりません。

税金は滞納期間が長くなるほど延滞金が課せられるため正しい手続きを行わなければ高額な延滞金を支払うことになりますので、相続が必要になったら相続のプロである税理士におまかせしてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

税理士　原　直哉(ハラ ナオヤ)

司法書士、行政書士、ファイナンシャルプランナー（FP）

経歴
相続において専門家のアドバイスが必要な方に対して、必要なサポートを行っている。